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教育学研究科長挨拶

教育学研究科長 鈴木 俊彰

現在は、ICTの急速な進歩などによりSociety 5.0の社会が到来し、社会・経済の構造が大きく変動していく中で、様々な専門的職種や分野において、学部段階で養成されるより高度な専門的職業能力を備えた人材が求められています。教員養成の分野においても、子供たちの学ぶ意欲の低下や規範意識・自立心の低下、社会性の不足、いじめや不登校等の深刻な状況など、学校教育が抱える課題が一層複雑化・多様化している状況の中で、こうした変化や諸課題に対応しうる高度な専門性と豊かな人間性・社会性を備えた力量ある教員が必要とされています。そのため、教員養成における教育の改善・充実を図るべく、本研究科ではグローバルに活躍できる人材、多様なニーズをもつ子どもへの適切な対応のできる人材を養成するための教育支援専攻、そして高度専門職業人養成としての教員養成に特化した高度教職実践専攻(教職大学院)の2専攻を設置しています。

現代は答えのない混沌とした社会です。先を見通して戦略を考えて進めていく力(先見性・戦略性)と、どのような変化にも適切に対応していく力(多様性・柔軟性)が必要であり、物事を長期的かつ多面的に見て本質を理解するという大局観が重要です。本研究科では、教育現場における理論とそれに基づいた実践を通して、学校教育における課題を構造的・体系的に捉え、教育課題の解決を理論と実践の往還・融合によって実現できる力をもつ教員、近未来社会の諸問題に対して多種多様な支援のできる教員を養成します。本研究科での学びを通して、多様な他者と共生・協働し、新たな学びから答えを創り出そうとする意志を持ち、教育・研究の推進と教育実践の向上に資する能力を修得されることを期待しています。

教育学部は、本学の中でも最も長い歴史をもつ学部であり、明治 7(1874)年に神奈川県内に設置された小学校教員養成所を起源とし、師範学校を経て、昭和24(1949)年に横浜国立大学学芸学部として再スタートしました。その後も社会のニーズにあわせて発展を続け、現在は学校教員養成課程のみの教育学部となり、令和 6(2024)年に本学の開学75周年とともに、教育学部150周年を迎えました。そして長年にわたり、教育界に多くの人材を輩出してきました。教育においては時の流れとともに新たな課題が山積していますが、教育学部・教育学研究科はこれからも建学当初からの使命を忘れず、神奈川県域の教育に貢献してまいります。

教育学研究科長 鈴木 俊彰

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