研究科案内
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教育学研究科長挨拶

教育学研究科長 木村 昌彦

本学研究科は2021年度の改組によって従来の教育実践専攻から教育支援専攻と高度教職専門実践専攻(教職大学院)の2専攻となりました。2021年度は教育実践専攻の学生も在籍しており3専攻で研究活動を推進していきます。

近年の社会の大きな変動の中、様々な専門的職種や領域において、学部段階で養成されるより高度な専門的職業能力を備えた人材が求められています。教員養成の分野では、子どもたちの学ぶ意欲の低下や社会意識・自立心の低下、社会性の不足、深刻ないじめや不登校など学校教育の抱える多様かつ複雑な課題への対応、またSociety 5.0時代を生きる子ども達にとって、教育におけるICTを基盤とした先端技術の活用(GIGAスクール)が求められる中で、こうした変化や諸課題に対応しうる高度な専門性と豊かな人間性・社会性を備えた力量ある教員が望まれています。このため、教員養成教育の改善・充実を図るべく、本学研究科ではグローバル化、心身の学びを深めるための教育支援専攻、そして高度専門職業人養成としての教員養成に特化した教職大学院の2専攻を立ち上げました。

現代は答えのない混沌とした社会です。決まった公式を用いて正解を求める社会から、最適解の協働創造が重要な社会へと変化してきています。現在、グローバル化、ICT教育、外国語教育、アクティブラーニング、インクルーシブ教育等様々な用語が教育界を席巻しています。その中で、本学の教育はそれぞれに対応した知識を身につける単なる評論ではなく、現場意識を大切にし、その上で、学習者が過去の経験だけに囚われぬよう理論と実践を往還できるように意識しています。そして最も重要なのは人、教育です。学校現場は多くの課題があります。しかしながら我々は防御一辺倒であってはいけないと思っています。宮本武蔵の『五輪書』にあるように相手を読む、つまり攻めの防御で混乱する現代に活きる子供たちの未来を創造する教員養成、そして泥沼化した社会の中で「構造化された即興」ができる教員養成を目指します。

本研究科での学びを通して、多様な他者と共生・協働し、新たな学びから答えを創り出そうとする意志を持ち教育研究の推進と教育実践の向上に資する能力を修得されることを期待しています。

また、本学は横浜経済専門学校、横浜工業専門学校、神奈川師範学校、神奈川青年師範学校の4つの旧制官立教育機関を母体として、1949年に新制国立大学として発足した大学です。その中で教育学部は最も歴史が古く神奈川師範学校の前身である横浜師範学校の沿革を含めると、1876年以来140年以上の歴史を有しています。そして長年、教育界へ多くの人材を輩出してきております。教育においては新たな課題が山積していますが、これからも建学当初からの使命を忘れず神奈川県域の教育に貢献してまいります。

教育学研究科長 木村 昌彦

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